9月29日(日)、江東公会堂(ティアラこうとう)で社会福祉法人おあしす福祉会
創立30周年記念講演会が開かれました。
「生活臨床とリカバリー」と題して伊勢田堯氏が講演されました。
「生活臨床」とは、統合失調症の症状に着目するのではなく、
その人の希望を見つけ、それが実現するようにその人や家族の考え方にそって
支援していくことで病気の回復を図っていこうとするものです。
50年以上も前に群馬大学から始まったそうです。
たとえ重度の精神障がい者であっても他の身体疾患と同様に
普通の環境で普通の生活をすることがビジョンです。
とかく病気の症状や生活のしづらさに注目しがちですが、そこにはあえて目をつむり、
長期活性化療法で必ず持っているその人の潜在能力を見つけ出し、
開花させることが大切だと話されます。
長時間の講演の中で私が印象に残ったことを記します。
● 薬は症状を取り除く助けにはなるが、統合失調症が治るわけではない。
● 専門家は患者や家族を低く見がちだが、敬意を持って接するべき。
● 支援する家族等を支えることは、患者を支える最良の方法である。
● 患者の能力を見つけ出す人こそが、優秀な治療者・支援者である。
以上
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