おあしす福祉会の石川英五郎さんの講演を聴いてきました。
東京中小企業家同友会江東支部総会記念講演が13日に行われ、精神障害をもつ人たちの「はたらく」を支援すると題して石川氏の講演がありました。
おあしす福祉会は精神障害者のための就労支援を行い、就労継続B型事業所3か所、地域活動支援センター1か所、グループホーム2か所を運営しています。リカバリーを基本理念とし、障害があっても人間としての尊厳をもって一人の市民として地域で生活できることを目指しています。そのために狭義の就労支援や生活支援にとどまらず、社会的活動、社会参加を重視してきました。
(「3・11東日本大震災そしてわたしたち」 おあしす福祉会の冊子より)
おあしす福祉会では東日本大震災後復興支援として木のおもちゃを贈る、リサイクルショップの売り上げを送る、福祉施設に職員を派遣する、などの活動をしてきました。障害をもっている人たちは、誰かの役に立ちたいという思いがとても強いのだそうです。
おあしす福祉会は1983年、江東区で初めて精神障害者共同作業所をつくりました。補助金もなく、四畳半一間からの出発でした。
当時、精神障害者は患者扱いで労働の対象ではなかったので、病気を隠して働いていたそうです。それでも地域ではクチコミで少しずつ
精神障害の人たちが働きだしました。
現在おあしす福祉会の利用者の平均年齢は43才。そのうち60~70%の人が「働きたい」という希望をもっています。
石川さんはこう話します。
30年前、江東区、墨田区、江戸川区の中小企業の人たちは精神障害の人たちを快く受け入れてくれました。皆、障害のいかんを問わず自分の子供のような思いで接してくれたのです。
精神障害の回復のためには、信頼されること・必要とされること・社会の役に立つことなど豊かな経験が必要。
働くことは社会で生きていくための基礎づくりと重なり、もっとも重要なことです。
「障害のある人が安心して働ける職場は、障害のない従業員にとっても働きやすい場所である」
この言葉があたりまえに使われる職場が増えていけばよいと感じました。きっと30年前の中小企業経営者の方々は自然に受け入れてこられたのでしょう。人と人とのつながり、地域の力の大切さを思います。
最後に石川さんが強く影響を受けたという方(おあしす就労者)の言葉を紹介します。
(彼は28年前、おあしすから病気を秘匿して就労し、短期間で離職をくり返す。病気を伝えて初めて安心して働くことを実現。理解ある社長に出会い、自ら社長に「社会貢献しないか」と提言した結果、おあしすから5名就労することとなった。)
「自分たちがこうして働くことで、きっと世の中が変わると思う」
この言葉を企業の側からいえばこうではないでしょうか。
「企業が障害者を受け入れることで、きっと世の中が変わっていく」
石川さんのおだやかで落ちついた語り口の中に凝縮した30年の重さを感じます。もっと多くの方々に聴いてほしいと思いました。
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